Jetstarの格安航空券で、往復1万4千円ほどで沖縄へ来ることができた。1日目は旅人が集まりそうな宿を予約した。ドミトリーで、1泊1,500円という安さだった。
今までは一人旅と言っても電車で日帰り程度で、1週間も、しかも飛行機に乗って行くのは初めてだった。うまく飛行機に乗れるのか、そもそも本当に航空券は予約できているのか、不安は尽きなかった。セントレアに向かうまでの電車内でもすでにドキドキしていて、普段なんなくしている電車の乗り換えさえもうまくできるか不安になるありさまだった。けれど、不安と同時に高揚感も感じていた。
新しいことに挑戦するときのわくわく感。やっぱりわたしは、挑戦することが好き。今までやりたかったけれど怖くてできなかったことに、えいっと勢いで飛び込む時の、あの心が震える感覚。慣れきった会社生活で忘れかけていたけれど、久しぶりにこの感覚を取り戻すことができたことがうれしい。
用意された舞台、旅でいうと旅行会社のツアーで行くのと、自分手配してイチから創り上げるのがここまで違うことに驚く。何事もそうだけど、人が用意してくれたものにのっかるのは、手間もなく、簡単で安全。だけど、ワクワク感、達成感、おもしろさ、何をとっても格段に違う。感じることも全然違うし、記憶の残り方も全く違うんだと思う。やっぱりわたしは何事も自分でやりたい派。人がつくった枠組みに当てはまるだけの旅のなにが楽しい?これは人生も一緒。
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無事那覇空港に到着し、宿のある美栄橋駅までゆいレールで15分ほど。窓から見える景色、見るもの全てが新鮮で、ずっとキョロキョロしていた。
宿で荷物を降ろして国際通りあたりをぶらついた。観光客向けの土産店ばかりでおもしろくなかったから、徒歩15分ほどの栄町商店街まで足を伸ばした。</span>栄町は古くからある商店街という感じで、地元の人たちの生活に密着していた。買い物をするついでに店の前で長話。買い物をしなくてもちょっと寄って長話。そんな感じ。観光客向けにつくられた国際通りとは違い、そこにはリアルな地元の生活があった。
商店街をぶらぶらしていると、おかみさんが一人で切り盛りしている小さな居酒屋の前で、いかにも地元民という感じのオヤジに声をかけられ、一緒に飲むことになった。歯がほとんどない汚いオヤジと、その飲み仲間たち。みんな気さくに話しかけてくれて、気前よくお酒をおごってくれた。大した話をするでもなく、ギターを弾いたり、おかみさんの子どもたちと遊んだりして過ごした。
とても貴重な時間だった。オヤジたちと会ったのは19時頃だったけれど、すでに泡盛を10杯ほど飲んだらしくベロベロで、仕事よりも酒を飲むことを重要視しているあたりに強いシンパシーを感じた。内地(日本本土)ではダメ人間視されそうなことも、ここではごく当たり前のことだったりする。社会不適合の道を進もうとしているわたしにとって、その雰囲気はなんとも言えない居心地のよさを感じた。
オヤジたちは突然の若い女の出現に気を良くし、2軒目、3軒目と連れて行ってくれた。3件目のスナックのママさんがとてもいい人で、一人旅をしていることを話すと、強くハグしてくれた。ママさんがつくってくれたゴーヤチャンプルーは、今まで食べたどの沖縄料理よりも美味しかった。
地元の人たちのおかげで、沖縄初日から素晴らしい時間を過ごすことができた。オヤジたち、ありがとう。
地元の人たちのおかげで、沖縄初日から素晴らしい時間を過ごすことができた。オヤジたち、ありがとう。
続く。
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