いろいろあって、ここ最近ほとんどものを食べなくなった。完全な不食じゃないけれど、食べる量は今までの10分の1くらい。


無理して食べないようにしているわけでも、我慢しているわけでも、これだけしか食べない!と決めているわけでもなくて、カラダの声に従った結果、この量になった。




以前から感じていたのだけど、わたしはあまりお腹が空かない。すごく燃費効率の良い身体なんだと思う。人の1食の量で十分に1日過ごせるし、なぜみんなそんなに1日にがっつりと何食も食べられるのか不思議だった。


もちろん食べようと思えば人並みに食べられるけど、基本お腹が空かない。朝ごはんを食べたら夜まで空かないし、お昼ご飯を食べたら次の日まで空かない。


わたしはもしかしたら、原始時代や飢餓時代など、食べ物が不安定のとき長く生きられる、生命体としては優秀なカラダのつくりなのかもしれない。 でも現代社会では、その体質は問題だった。


美味しいものがいつでもどこでもカンタンに手に入るこの時代は、刺激と誘惑だらけ。我慢が苦手なわたしは、目の前に食べ物があればついつい手を伸ばしてしまうし、ちょいと小腹がすいたら家の冷蔵庫をのぞいてしまう。何度も。


もともと少しの食べ物で十分な体質なのに、それ以上に食べてしまえば当然太る。なのでわたしの身体にはもれなく贅肉がついてしまった。 贅肉がつくのは、必要以上の栄養を摂り過ぎて消化しきれなかったから。いざ食べられなくなったときのためにエネルギーを蓄えておこうとする身体の機能。


ということはいま、わたしの身体にはありあまるエネルギーが蓄えられているということになる。つまりわたしは別に食べなくてもすでにエネルギーを持っているということ。


「食べないといけない」という思いこみがあるだけで、別に食べなくてもいいんだ。だってたくさんエネルギーを蓄えているんだから。




「食べないと元気が出ないよ」という人がいる。けれどそれは完全に間違いで、余分な脂肪を蓄えていながらさらにエネルギーを摂取するのは、ただ刺激を求めているだけ。身体の欲求ではなく、単なる欲望にすぎない。


わたしはさっきも言ったけれど、「食べない」と決めたわけじゃなくて、「お腹が空くまで食べない」と決めてみた。そうしたら思いの外お腹が空かなくて、結果として食べる量が10分の1くらいに減った。



もう本当に、お腹がぜんぜん空かない。悲しいくらいに。「あ、空いたかな?」と感じることはあるけれど、「本当にお腹が空いているのかな?」と身体に聴いてみると、答えはノー。偽の空腹感は10分もすれば忘れてしまう。


だから身体の声を聞いて過ごしたところ、1日の食事がオレオ1枚とゆで卵1つ、なんていうことになってしまっている。 (そんな食生活になって10日目の今日は、少し量が増えて、鶏肉1切れとオレオとベビーチーズ1切れに増えている)



はじめの3日間は辛かった。辛かったというか、ふらふらして元気が出ず1日中寝ていた。普段摂っていのエネルギーが体内に入ってこないため、エネルギーを温存しようとする身体の防衛本能からなのか、冬眠に近い状態になり、寝ても寝ても眠たかった。


でも4日目から、次第に楽になっていった。多少立ちくらみはするものの、普通に動ける状態になった。そして1週間を過ぎたあたりからはいつもと変わりない状態になり、そして10日目の今日、すごく身体が軽くなているのを感じる。


いつもはぜぇはぁ言っている階段を、2段飛ばしで小走りできるほど元気いっぱい。お酒の量も減って、体重も減っている。でも「痩せた」というより、この10日間で「むくみが取れてスッキリした」という感じ。


具体的な変化としては、

シャツのボタンを留めるとき、余裕ができたのを感じる。腰に手を当てたとき、肉の厚みが薄くなっていることに驚く。朝起きると身体が軽い。心が安定している。




今までわたしはいったいどれほど必要のないエネルギーを摂っていたんだろう…。ぜんぜん必要じゃなかったのに、必要なことにして、必要なんだと思い込んで摂っていたエネルギー。それらはもれなく余分な脂肪になり、身体に蓄積されていたんだ…。はあ。


 



でも以前のわたしは、「食べないなんてありえない」って思っていた。食べることが大好きだった。


でもあまり食べなくなって、今まで「本当に味わって」食べていなかったんだなあということに気がついた。だって今は、少しの食事で、すごく味わって幸せを感じながら食べられているから。前の食事より数倍おいしく感じる。





まだまだ始めたばかりだから、また変化があるかもしれないけれど、今のところは食べなくても元気ですごしています。